2013年10月28日月曜日

セブ島で音楽を学ぶ子ども達と、クリスマスコンサートを作り上げませんか?セブンスピリットのミュージックワークショップアツアーをご紹介

セブ留学中にお会いしたセブンスピリットの野口さんから、音楽経験のある方向けのボランティアツアーのお話を伺いました。
音楽教育を通してフィリピン・セブの子ども達の人間性豊かな成長を目指す、クリスマスの特別ミュージックワークショップだそうです。



セブンスピリットは、先日の地震の影響でスタジオの天井や壁に一部損傷がありますが、幸いにもスタッフや子ども達に被害はなく、元気に活動しているそうなのでご安心ください。







ミュージックワークショップは、12月21日(土)から29日(日)までの8日間。
滞在期間は、セブンスピリットの音楽教室で、子ども達に1:1で音楽を指導し、12月24日と25日に、子ども達の住むスラムエリアでコンサートを開催。
ホルン、オーボエ、クラリネット、トランペット、チューバ、ピッコロ経験者で希望者は、27日に開催されるセブンスピリットの活動パートナーでもあるセブ現地のオーケストラCebu Philharmonic Orchestraの演奏会に参加できるとか。

パンフレット(の画像)は、このブログだと見づらいので(T-T)、セブンスピリットのサイトで詳細をご覧ください。
http://seven-spirit.or.jp/xmas2013/


ーーーサイトより抜粋ーーー
セブンスピリット音楽教室で子どもにマンツーマン(※)指導の1週間。子ども達と一緒に大合奏を作り上げます!
NPO法人セブンスピリットでは、フィリピンの子ども達にリコーダーや鍵盤ハーモニカを使ったアンサンブル音楽の指導をしています。普段はスラムの危険な環境で暮らしている貧困層の子ども達。小学校卒業時には4分の1の子ども達が学校からドロップアウトしてしまう状況の中、集団の中で自分がどんな役割を担い、果たしていくのか学ぶ機会がないのが現実です。
周りの仲間とリズムや抑揚を合わせながら、そして異なるパートのメロディを重ねあわせながら、楽しく音楽に取り組むことで、ライフスキルを身に付け、伸ばしていって欲しい。
子ども達はワークショップを通して、合奏の楽しさを体いっぱいに感じ、参加者の皆さんとの合奏を作り上げることで、アンサンブルの一部になる楽しさを学ぶ。 技術だけでなく、音楽と向き合う気持ちにも前向きな変化が生まれるワークショップとなります。
※日本人の先生:フィリピン人の子ども=1:1 or 1:2の人数比を想定しています。
(略)
このプログラムのために特別に作成した「音楽英語」テキストを使った英会話レッスンを、事前に受講できます!※
「音楽でフィリピンの子どもと触れ合う」「フィリピンの子ども達に音楽を教える」 音楽は世界共通の言語とは言え、この活動を行う上で多くの皆さんがぶつかるのが言葉の壁です。
例えば、「この4分音符はスタッカートがついてるから短く弾いて!」と伝えたいとき、あなたはうまく子ども達に指示を理解させることが出来るでしょうか。
また、子ども達だけでなく、現地の人たちとコミュニケーションを取り、感謝を伝え、要望を聞くことで、より想いを深めながらプロジェクトに取り組んでいただけるのではないかと考えています。
今回はオンライン英会話スクールラングサプリさまと提携し、フィリピンに実際に渡航する前の英語の練習をサポートできることとなりました! 他では受けられない、特製の「音楽英語」のレッスンや、日常英会話のレッスンを事前に受講することによって、英語が苦手でも安心してプログラムに参加して頂けます!

ーーー抜粋ここまでーーー



繰り返しになりますが、期間は、12月21日(土)から29日(日)までの8日間。
費用や詳細スケジュールは、セブンスピリットのサイトでご確認ください。
我こそは、という方はぜひぜひ申し込んでみてください。
なかなかない、貴重な体験ができると思います。




ご覧いただきありがとうございます♡
ぜひシェア・拡散していただけますと幸いですヾ(*´∀`*)ノ
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2013年10月25日金曜日

(後編)DeNAのOBがシンガポールで起業&フィリピンでBOPビジネスに挑む! 〜共同創業者の深田さんと尾崎さんが語る、YOYOの「今」と「これから」編〜


「BOP」という言葉をご存知でしょうか。
「Base of the Pyramid」の略で、世界の所得別人口構成の中で、最も収入が低い所得層を指す言葉。
約40億人がここに該当すると言われています。

このBOPに注目し、「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」という志でシンガポールにて会社を設立、そしてフィリピンで日々猛進しているのが、深田さんと尾崎さん率いるYOYO HOLDINGS PTE. LTD.。

前のエントリでは、YOYO起業までの2人の軌跡をご紹介。※軌跡編はこちら。
そして今回は、Candyのリリース、そして新しいメンバーを迎えたYOYOの「今」と「これから」についてお話いただきました。
※時間の都合で尾崎さんは途中退席のため、主に深田さんのお話です。



「Candy」ベータ版のリリース、そして会員登録の一時停止。そこで得たものは。


深田:
ポールさんに入ってもらったことで、YOYOとしていっきにドライブかかったと思っています。
それに役割分担として、僕たち3人の中で「お金のことをちゃんと考えられる人」がいることはバランスが取れていると気づきました。起業家・ビジネスという点でも、それまで不安だったものが具体的にイメージ湧くようになりました。本当にありがたいと思っています。

あとはサービスをリリースだ、とうことでリスクを1つずつつぶし、市場調査してフィードバックをもらったり、その間に尾崎が11月に生活拠点をマニラに移したりもしました。


尾崎:

その後もしばらくサービス公開の準備を続け、3月にCandyのベータ版を公開しました。
と言っても、とても単純なものです。「会員登録機能のみ」「登録したら10ペソ(日本円で約24円)もらえる」だけ。最初の一週間は、特にプロモーションはしませんでした。会員数も、一日に100人程度。

それが、ある日を境に会員登録数が急に増えたんです。調べたところ、どうやら口コミがものすごく広がっていたみたいで。リアルでもネットでも。

実は、3月末での(会員数の)コミットラインは4桁台だったんです。それが5桁に行くとは、まったくの想定外でした。


深田:
この時の学びは大きかったです。
ロードをあげる(※1)ことでユーザーの皆さんには喜んでいただけますが、つまりこれって、お金は減る一方じゃないですか(笑
これはどうしたものかと。


僕は、「続けたい」。
尾崎は、「止めた方がいいかも」。
ポールさんからは、「今すぐ止めろ」。


結局、会員登録は一旦止めることになりました(※2)。

想定外のことではありましたが、おかげで僕たちは、「ユーザーがいる」「ユーザーが集まる」という答え、確かな手応えを得ることができました。
あとは、「誰が出稿するか」。


現在では、フィリピンで事業展開をしている大手食品メーカーや大手化粧品メーカー、IT企業をはじめ、研究機関などにもご利用いただいています。フィリピンの消費者に対して直接アプローチできることはクライアント様からも支持されることがわかりましたので、今後はさらに成長していける姿を目指し、様々な取り組みを行なっていきたいと考えています。



※1 「ロードをあげる」とは
フィリピンでは、国民の大半がプリペイド携帯を利用していて、このプリペイド携帯に料金をチャージすることを「ロード」と言う。また、「残高」「利用料金」のことも「ロード」と言ったりする。


※2 Candyはその後、7/24に正式リリースしている。
http://can-dy.ph




メトロマニラのマカティにオフィスを構え、新しいメンバーを迎える



シンガポールで起業した2人。その後、タイミングよくクロスコープマニラがオープンし、内覧した日に入居を決め、5月にはフィリピンでYOYOの子会社も設立している。写真は深田さんのブログより。


深田:
元々は尾崎と2人でやるつもりだったんで、加藤さんのJoinも僕たちには想定外だったのですが、気づいたら今(2013年10月)の時点であと4人、メンバーが増えました。

まずは榊原。
「フィリピンで最もIT業界に詳しいと言われている男」だと聞いていて何度か顔を合わせたことがあるんですが、たまたま「榊原さんがYOYOに興味を持っている」なんて噂を耳にしたんですよね。でも最初は、「どうせ営業マンだし、セールストークでしょ」って思ったんです(笑
だから飲みに誘ってみたんですよ。そしたら、本気ということがわかりまして。

ウチはベンチャーだし、途上国でもお抱え運転手とかいないし、待遇とか前と比べるとよくないだろうし、、などという話をしましたが、

「はい。給料とかいらないです。会社の売上や自分の稼ぎくらい自分で作りますんで」

と言われて。びっくりしました。
もちろん、YOYOは本気で世界をよくするための事業を作っていて、世界の貧困問題を解決していきたいことへのコミットメントも確認しました。

そしてこの夏から一緒に働いています。



次はグプタ。本人は流暢な日本語で「『ぐっさん』って呼んで」って言います。
インド生まれ、東京育ち、アメリカの大学を出ています。
ぐっさんとは、2012年5月に開催されたStartup Weekend Tokyoで同じチームで、そのときも「BOP✕モバイル」という切り口で事業モデルを一緒に考えた仲間でした。その後、KUROHUNEというイベントで再会したのですが、お互い「最近何してる?」から近況報告が始まって頻繁にやりとりするようになり、いつのまにか彼を必死に口説いていました(笑

実は数日前にフィリピンに来たばかりです。こちらの事情がまだわかっていないので、Suniさんの家計簿(※3)、けっこう参考にしているみたいですよ。


エンジニアは2名増えました。
ザッカミーとカールソン。
ザッカミーは、Linkedinで見つけました。カールソンはFacebook。
2人を採用して気づいたんですけど、フィリピンにもスタートアップで働くポテンシャルがある人、能力高い人はもちろんいて、そういう人って国籍や環境問わず自ら積極的に情報発信できるんですよね。フィリピンで、求人サイトの情報を待ってそこに応募するような人じゃスタートアップではやっていけないと思う。だから、彼らに知り合えたのはとてもラッキーでもあるし、運命だと思っています。


※3 Suniさん(私)の家計簿
〜Zaimで毎日付けている家計簿を、月1でブログに公開している。
このエントリをキッカケにZaimを使い始めた人が多く、今、フィリピンの日本人スタートアップ界隈で一番ホットなアプリは、もしかしたらZaimかもしれない。
http://sunikang.blogspot.com/2013/10/zaim9.html


そしてYOYOの「これから」




左からザッカミーさん、カールソンさん、尾崎さん、深田さん、グプタさん、榊原さん。


深田:
Candyは、まだまだこれからです。ベータ版の公開、そして正式版を公開した中で、「ユーザーがいる」という明確な答えは得られましたが、ビジネスとしてどういう方面を目指すべきかについては試行錯誤を繰り返しています。

私たち以外にも、非常に勢いのある競合企業が米国やシンガポールに存在しています。
彼らの存在は脅威でもあり、もちろんいずれは僕たちが勝つつもりでやっていきますけど、現時点で彼らの存在は、「僕たちの考えは間違っていない」ということの一つの証だとも捉えています。

10月10日で、YOYOは創業から丸一周年を迎えました。
(私の、「今思えばDeNA在籍中に、新規事業コンテストで優勝して事業化されたりしなくてよかったですね」という投げかけに対し)もちろん、あの時にもし事業化されていたら、僕たちは今ここにはいません。でも、「よかった」と言える段階ではありません。まだ何も実績を残していませんから。

売上も利益も事業モデルも資金計画も、1年前の計画とはだいぶ異なりますけど、僕たちの「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」というのは変わりません。
心強い仲間も増え、YOYO2年目ということで、攻めて攻めて結果に繋げていきます!


あとがき

笑顔で語る2人の裏には、想像もできないような様々な苦労があったかもしれませんが、「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」という変わらぬ強い意志があるからこそ、海外での起業や仲間の採用、サービスリリースを経て「今」にまで至ることができたはず。
「やりぬくための、変わらぬ強い意志を持ち続けること」、そして「一緒にコミットできる優秀な仲間」の大切さを強く感じることができた時間でした。


ちなみに私は前職の広報時代、「取材される側の対応」にはそれなりに慣れていましたが、今回は私個人のブログで、これまでの「行ってきた」の枠を越えた「人物にフォーカスした取材」は初めてでした。そんな不慣れな私にも関わらず、お二人からグイグイといろいろなお話を聞けて、本当にありがたく思っています。
「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」、これからのYOYOにますます期待大!です。
深田さん、尾崎さん、そしてYOYOの皆さん、応援しています。そして仕事中にも関わらず、本当にありがとうございました!

2013年10月24日木曜日

(前編)DeNAのOBがシンガポールで起業&フィリピンでBOPビジネスに挑む! 〜共同創業者の深田さんと尾崎さんが語る、YOYO起業までの軌跡編〜


「BOP」という言葉をご存知でしょうか。
「Base of the Pyramid」の略で、世界の所得別人口構成の中で、最も収入が低い所得層を指す言葉。
約40億人がここに該当すると言われています。

このBOPに注目し、「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」という志でシンガポールにて会社を設立、そしてフィリピンで日々猛進しているのが、深田さんと尾崎さん率いるYOYO HOLDINGS PTE. LTD.。


手前のエントリで、クロスコープさんでハロウィン仕様の装飾にキャッキャウフフしたりYOYOさんのオフィスでGood and Newに参加してキャッキャウフフしていましたが、それだけではありません!!
CEOの深田さん、CTOの尾崎さんにいろいろ話を伺ってきましたのでご紹介します。



※この写真は7月末にお邪魔した時のものです。


YOYOとCandyのおさらい


YOYO HOLDINGS PTE. LTD.は、DeNA新卒同期でもある深田さんと尾崎さんが2012年にシンガポールで設立した会社。10月10日で創業丸1周年を迎え、現在2年目に突入しています。
そのYOYOがフィリピンで今年リリースしたのが、Candyというサービス。

http://can-dy.ph




Candyは、フィリピンの中間所得者層以下を対象としたリワードプラットフォーム。
フィリピンでは国民の大半がプリペイド携帯を利用していて、消費者はSMSやWEBを介したアンケートなどのマイクロタスクを完了すればプリペイド携帯の利用料金(ロード)を得ることができる。β版登録者数は3週間で3万人を超え、そのほとんどが口コミ経由。現在の累計会員数は4.7万人。


2人の出会いは「DeNAの新卒同期」


深田さんから見た尾崎さんの印象は「一番おもしろいヤツ」。内定者同士でやりとりしたプロフィールシートがとても印象深かった、と。
一方、尾崎さんから見た深田さんは「優秀そうなヤツ」。同期にTech系でない内容のブログを書いている人があまりいなくて、「おー」と思っていたそう。

とはいえ、仕事でガッツリ絡むことはなかったとか。

そんなある日、同僚の披露宴の余興を決めるミーティングで顔を合わせることに。
よりによって遅刻する尾崎さん。
「遅れて来たんだから案だせや」と誰かにせっつかれて口走った尾崎さんのネタがあまりにすごく、深田さんは「コイツは面白いだけじゃなくて天才だ」と思うようになったそうです。


ここから先は、お二人の言葉で。


学生の頃から「BOP」に注目していた深田さん、深田さんのフラグを察知した尾崎さん



深田:
学生の頃から、「自分で事業をやっている人の言葉って、魂がこもっているなぁ」と思っていました。起業家は自分が見つけた社会的な課題だったり問題だったりを自分のアプローチで解決する、自分の言葉で自分の仕事を語る、そこにすごみ、厚みがある。そういうところで働きたいし、なろうと思っていたんですよね。

自分のキャリアを悩む中で、起業家・社会起業家とコミュニティを作ったり、NPOの学生部を作ったり、社会的な課題をビジネスで解決するアプローチをいろいろ調べていく中で、「ネクスト・マーケット」という本に出会いました。直訳すると、「次の市場」。僕たちの知らない・気づいていないブルーオーシャン、40億人が対象の世界がある、と。

当時は、「『貧しい』は時代の逆行」でした。何しろシニア向けのビジネスが話題だった時期なので。シルバー層向けSNSもありましたし、それが正しいと思っていたんです。

その頃にグラミン銀行(※1)のマイクロファイナンス(※2)の事例を知りました。最初は「銀行を作ってノーベル平和賞ってなに?」という印象だったのですが、調べていくうちに「金ない、資産ない、学もない、その中で、無担保でお金を貸してくれる」「利息は日本以上の水準、むしろ高利貸しじゃないか?」「しかし返済率は98%」、「そして事実として多くの貧困層たちの収入が上がっている」、「なんだこれは!」と。

「ブルー・オーシャン戦略」という本にも多いに影響を受けました。
当時、日本でBOPをやっている人は全然いませんでした。途上国向けのものといえば、ボランティアベース、NGOやNPO、政府関係のプログラムなどばかりで。

僕は、大きな価値を提供したり大きな問題を解決するには、しっかり収益を作れる形で、事業としてやる必要があると、それもテクノロジーでイケるんじゃないかと思うようになりました。ケニアのマサイ族が、インフラもロクに整備されていなさそうな地域に住んでいるのに、携帯電話を持っていたんですよ。テレビない、冷蔵庫もない、でも「携帯を持っている」、それも「当たり前のように」。日本は、白物家電、固定電話、パソコン、携帯電話、スマートフォンという歴史を辿ってきましたが、世の中のすべての人・国と地域がこのプロセスを踏む訳じゃないんだと気づきました。

この思いはずっと抱えていて、それを実現したくてDeNA社内の新規事業コンテストに何度も応募したんです。なぜか毎回書類審査で落ちたんですが(笑


尾崎:
DeNAは同期は44人いたんですが、入社して何年かたつと、どの会社でも、誰ともなく「同期の◯◯、そろそろ転職・独立考えているらしい」というフラグが立つじゃないですか。なんとなく、深田の「辞めるフラグ」を察したんですよね。なので、「最近どうよ」と食事に誘ったんです。
いざサシで話をしたときに、深田がずっと昔から興味を持っていたBOPのことや「グラミン」「ユヌス(※3)」というキーワードの話になりました。名前を知っている程度であまり知識は持っていなかったのですが、話を聞くうちにどんどん興味が湧いてきて、いつのまにか意気投合していました(笑

実は、マサイ族の話のような「世界中の途上国でSMSが使われている」ということにもともと興味はあったんです。

いつのまにか、仕事が終わった後や土日に、2人でビジネスプランを考えるようになりました。「やりたいよね」ではなくて、「やる前提」で「何をやるか」、そして「タイミングはいつか」。


※1 グラミン銀行
〜小口融資を専門にするバングラデシュの民間銀行。グラミンは「村」の意味。グラミン銀行は貧困層を救うという社会貢献が前提にあるが、営利目的を放棄した「慈善事業団体」ではなく、一般の銀行と同じように、利益を出すべく運営されている。詳しくはこちらのリンクがわかりやすかったのでどうぞ。

※2 マイクロファイナンス
〜貧困層への小口融資。グラミン銀行では、無担保・金利は20%(平均)だが、教育ローンは無利息で行うなど、貧困層に配慮した制度も備えている。

※3 ユヌス
〜グラミン銀行の創設者がムハマド・ユヌス博士。グラミン銀行での功績が讃えられ、2006年にノーベル平和賞を受賞している。詳しくはこちらのリンクをどうぞ(ちょっと古いですが)。


「タイミングはいつか?」 − 深田さんはまだ見ぬピラミッドのボトムを見にフィリピンへ、尾崎さんは起業準備で日本に残った。


深田:
尾崎が言ったように「やる前提」で「何をやるか」、いろいろ調べはしましたが、そもそも事例のある国に行ったことがなかったんです。
ですから、途上国と言われている国で、例えばインドやパキスタン、バングラデシュなど、SMSを使っているユーザーが、どんな暮らしをしているのか、何もわからないんですよね。

日本でギャーギャー騒いでもわからない、じゃぁ辞めるしかないか、どうしようか、と。

そんな時に、ラングリッチ(※4)の「インターン募集」の記事をたまたま見つけました。
期間は半年、3食付きで英語のレッスンを1日4時間受けることができるから英語も勉強できる。それだけでなく、フィリピン人の先生とコミュニケーションが取れるので、現地で暮らしている「普通の人たち」のことをわかることができるんじゃないか、市場調査も兼ねて行くしかない。

そう思って、DeNAを退職してフィリピンに飛び立ちました。

尾崎:
元々は、会社を日本で作るつもりでいたので、その準備も兼ねて僕は日本に残りました。フィリピンには現地視察という形で、深田のインターン留学中に2回訪問しています。


※4 ラングリッチ
日本向けのオンライン英会話と、フィリピンはセブ島でマンツーマン英語留学を提供している。
http://langrich-college.com/
ラングリッチに資本・経営参画しているのがポールさんこと加藤順彦さん。ここへの深田さんのインターン留学が、その後の2人の運命を変えることになる。


加藤さんとの出会い、そしてシンガポールでの創業




※写真は深田さんのブログより


深田:
DeNA退職後、ラングリッチでインターンとして2012年の7月から12月まで留学していました。
ある日、真っ赤なアロハシャツを着た声のでかいオジサンが来たんです。なんとなく「厄介な生徒が来たな〜」と思ったらなんと、ラングリッチの投資家の人だったんですよ。

「投資家の人か、せっかくだし話だけでも聞いてもらおうかな」と思い、アドバイスくださいとポールさんにアプローチしたんですが、結果コテンパンにされました。
めっちゃくちゃムカつきました(笑

その後、ラングリッチ2周年のパーティーで上映したムービーをポールさんが見たいというので、SDカードでデータを渡したんですよ。そしたらなんとポールさん、SDカード持ってシンガポールに帰っちゃったんです。
もう(SDカード)戻って来ないよな〜と思っていたんですけど、ある日ポールさんからFacebookでFriend申請が来て、「9月にセブに戻るから、その時に返す。そのタイミングで、また続きを話そう」なんて言われて。
当時は、ポールさんは僕たちに興味ないと思っていたんですけど、「これはいいチャンス。逆にギャフンと言わせたい」と思いましたね。

ポールさんへのプレゼンに備えていろいろ考えたり散々悩んでいるうちに気づいたんですけど、ポールさんへの最初のプレゼンは、「日本で考えていたアイディア」だったんですよ。セブで過ごすうちに、フィリピン人のプリペイド携帯の使い方、市場の状況などがわかってきたので、それをベースにビジネスプランを練っていきました。


尾崎:
その後、8月後半にセブに行って2人でディスカッションを繰り返した結果、Candyの元となるアイディアが生まれました。それをどんどんブラッシュアップして、仮説検証を何度も重ねました。


深田:
そして待ちに待った9月。ポールさんに、Candyのことや新興国へのモバイルの切り口、今後どういう余地があるのか、自分たちが調べたことを、加藤さんの知らないことも含めたくさんプレゼンしました。とにかく熱く語りました。


するとポールさん、
「で、これからどうするの?」


「やろうと思っています」

「必要だったらお金を出す。そのときは僕も経営陣に入って一緒に汗を流す。だからシンガポールに来い。君たちのビジネスをする上で、ユーザーだけでない、『出稿する企業』も考えろ。クライアントとなる大企業のヘッドクオーターの多くはみんなシンガポールにある」


あまりの展開で…ものすごく驚きました。
それに、僕たちは深田・尾崎の2人でやるつもりでいたので、僕一人では決められない。


尾崎:
その後、ポールさんが日本に来るタイミングで僕も会う時間をいただきました。
おかげ様で彼がどういう人なのか知ることができましたし、シンガポールのよさも知ることができ、深田と2人で話し合った結果「じゃぁ入ってもらおう」という決断をしました。

そして会社をシンガポールで設立したのが、去年の10月10日です。






2人熱い話はまだまだ続きます。
Candyのベータ版リリース、その後の停止劇から正式版リリース、新しい仲間を迎えたYOYOの「今」と「これから」はこちら!


※深田さんのお話に出てきた書籍はこちら。

* ネクスト・マーケット[増補改訂版]――「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)
* ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する

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